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何食わぬ顔

  • Posted by: 松野泉
  • 2010-04-10 Sat 03:08:06
  • -
作家主義という強力な原動力によって動かされているコンテンポラリー
アートシーン。メタジャンル化とソーシャルイシューといった新しい側
面に対してアプローチしようと試みるアーティスト達は、新たに「ヴァ
ナキュラー」なアートとしての展開を模索している。
という文章が、ある本屋さんからのメーリングリストで来ていた。
カタカナだらけの文章ってどうにかならないのかと思う。

今日凄い映画を見た。
「何食わぬ顔」濱口竜介監督という作品で、
本当はその後にもう一本どうしても見たい作品が
あったのだが、ショックでちょっとどうしてももう一本
観る気になれずそのまま帰ってきた。
「PASSION」と「永遠に君を愛す」という作品を事前に
観ていたので、会話劇というスタイルがこの映画では
どのように展開されるのかと少し距離を置いて観るつもりでいた。
しかし映画が始まり、中盤を過ぎた辺りにはもうそんな事は
すっかり忘れ、映画よ終わるな、の心境でスクリーンを見つめていた。
そして映画はあっけなく終わった。
のだが、まだその運動はずっと続いている。
競馬場の中、トンネルを通って女に会いにいくまでの距離を往復する時間。
モノレールでの美し過ぎる男女の会話(というより朗読)
(カラックスのボーイミーツガールのラスト近くの独りしゃべりをふと思った)。
そして脳内サッカーに続くラスト。
会話に対するリアクション(というより顔そのもの)の拾い方が抜群で、
大林宣彦が「転校生ーさよならあなたー」の中で、
会話のテンポを上げる為に、フィルムのコマ数をワンショット毎に変化させ、
アフレコで早回しになった口の動きに台詞を当てるという変態プレイを試みていたが、
この監督は自身が出演し、誰よりも早口で長台詞を話すという荒技を披露している。
(この作品は8mmという特性上、全ての音はアフレコでつけられている。
その事もこの作品を特別なものにしている一つの要因であるように思う。
会話劇にとっては致命的だと思えるアフレコが、この作品においては良い作用を
していたように思う。<フィクションの力を強める作用として働いていた>)
8mmで撮られたこの傑作は監督が映研時代に撮った初めての作品らしい。
実際にはもう少し長く、映画の外側が映し出されるシーンが
あるらしいのだが、今回のバージョンはその映画の
映画内映画のシーンのみを使用した作品だという。
オリジナルを観ていないので外側がどのような描かれ方を
しているのかは分からないが、僕にはこのバージョンが完璧な
ように思えた。
ペドロコスタが「血」を撮ったように、この監督は「何食わぬ顔」を
撮ったのではないか。
監督はおそらくこの完璧な作品を踏み絵のようにして、全く新たな地平に
移行しようとしているように思える。その事に戦慄した。
内容については、今はちょっと触れる事ができそうにない。
帰り際、マクドナルドの喫煙コーナーで放心状態で
今日観たものを少しでも逃さないように(貧乏臭い話だが、、)と
紙に書き移すだけで精一杯だった。
帰ってから監督の名前でネットを覗いたらある対談で、
次のような事を話しているのを見て凄く納得がいった。

あるとき「映画を見ることと映画を撮ることは、非常に近いことだ」と思ったんです。
それは絵を描くとか、音楽を演奏するとか、いわゆる他の芸術体験ではないような
練習と本番の本質的な近さなんだ、とはたと気づいたと言うか。
キャメラで撮る同じ対象を、同じように観客もスクリーン上で見るわけです。
映画というのはなかなかそうそう作るわけにはいかないんですけれども、
映画を見ることによって、撮るまでのインターバルを埋めることができる。
映画を見る、映画について考える、映画を作るということで、一つのサイクルを作ることができる。

この対談、面白かったのだが、対談で語られる「SOLARIS」がもの凄く気になる。
作家スタニスワフ・レムのSF小説『ソラリスの陽のもとに』(原題はSolaris)を原作にして、
『惑星ソラリス』(アンドレイ・タルコフスキー監督、1972年)と
『ソラリス』(スティーブン・ソダーバーグ監督、2003年)よりすごい映画を作れ
という課題で製作された作品らしい。


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