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アンデルセンズ・ビフォア・サイエンス

  • Posted by: 松野泉
  • 2007-03-17 Sat 16:27:17
  • -
y.o.mスチル

4月18日 Sさんの録音素材の整音/yesterday once more再編集

y.o.m の東京(アテネフランセ)での上映が終わった。初日の「ジャーマン+雨」「ガール・スパークス」(どっちもタイトル良いな?)を東京で改めて見直した。個人的に今回のCO2で一番刺激を受けたのはこの二本。
「ジャーマン+雨」は不安定である事を選んだ作家の意思が、この映画のテーマでもある子供という曖昧でつかみどころのない存在を見事に顕在化させていたし、何より突き刺さるような台詞に感服した。
「ガール・スパークス」は徹底的にベタな演出を過剰に増幅させる事によって、テレビ的なものから映画的なものへの複雑で知的な反復を実践していたように思う。意識的であるにせよ、無意識であるにせよ、テレビ的なものとの絶妙な距離での乖離がこの映画の感覚的な面白さを、より分かり易く、より複雑で味わい深いものにしていた。凄い才能だと思う。
「フリフリ坊主」は僕が一番好きなタイプの映画で、この監督の映画のスタイルで僕も映画を撮りたいと憧れているだけに、この作品に関してはもっともっと可能性があると思ったし、物足りない気持ちだった。常に思考とは断片の連続だし、映画は必ずしも一つの流れの中で秩序だった表層を持つ必要はない。作品の不連続なイメージが観客の中で再構成され、それが何かしらの秩序だった解釈を必要とする場合もあるし、もしくは強烈なイメージがそのものとして直感的に観客の思考に突き刺さる場合もある。どちらにしてもこういった表現スタイルは観客とのコミュニケーションを映画の大事な役割だとすると、効率的で、手っ取り早いスタイルだが、その代わり伝わり難く、観客との接点に対する正確でハイセンスな目線がなければ難しいと思う。
「放流人間」に関しては、「精子バンク」というテーマの選択が素晴らしく、シナリオや発想も面白かったし、役者さんも素晴らしかったのだが、何故か心に残らなかった。寄りの多いカメラワークも、微妙に画が広く、監督の前作のような緊張感や、生々しさは感じなかった。これはビデオとフィルムの差ではないと思う。作家は与えられた環境の中でその環境の外側に目をむけなければならないと思う。
「イェスタデイ・ワンス・モア」は、二時間という長尺に必然性を感じさせる程の説得力に欠け、シナリオの未熟さが技術やセンスに対する過信と共に、映画を表面的なものにしてしまっていた。作家の中での論理的な解釈が観客に論理的に提示されておらず、観客にはそれが作家の生理であるように受け止められていたように思う。曖昧さが物語上不可欠な曖昧さとして提示されていない為に、ただの物語上の破綻としか見えず、構成された画面さへも予定調和なステレオタイプな美意識として非常に露悪的に感じた。観客は映画を視る時、何をそこに求めるのか、観客は人を観る。観客は物語を観る。観客は言葉を聞く。そこに優先順位はあるのか、共感する事は反芻する事に他ならない。だとしたら多数の観客の共感を得る為の映画とは、多くの観客に反芻可能な映画という事になる。その時、作家はどんな言葉で観客に語りかけるのか。その言葉を選択するのは物語でも、制作環境でもなく、作家自身だ。
 東京での最終日、朝まで飲んで、監督のSさんに連れられ、早朝の三ノ輪を散歩した。日雇い労働者があつまるフリーマーケットや、選挙ポスターを眺め、そばを御馳走になった。Sさんがかけた「ビフォア・サイエンス」の出だしのピアノが頭の中でずっと鳴っていた。初めて背中から乗り込んだ満員電車の中央線で、生きる為に自分の店を全焼させたという中華料理屋の店長の事を思った。そして京都に帰って来た。円盤で買ったアンデルセンズのCDは東京で観た何よりも刺激的だった。

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